
アーユルヴェーダ
アーユルヴェーダとは、生命(アーユル)の科学(ヴェーダ)と訳され、その昔神々から授けられたと言われています。
その内容では、どのように宇宙が創成され、どのように現存世界が現れたのかという話から始まります。さらに、現存世界を維持する根源的なエネルギーの理論原理が開示されています。
アーユルヴェーダのエネルギー理論原理とは!
アーユルヴェーダによると、万物は、地、水、火、空、風と呼ばれる5つの基本元素(エネルギー的で見えないもの)から造られていると言います。
そして、これらの元素の組み合わせた3つのエネルギー(ドーシャと呼ばれる)理論原理が考案され、これを用いることで物質だけでなく精神に至るまでの全て現象が説明しうると言います。
この3つのドーシャとは、ピッタ、カファ、ヴァータと呼ばれ、それぞれの特徴は以下のようになります。
火と水の元素の組み合わさたものが、ピッタで、「熱いく湿った」性質を有します。
水と地の元素の組み合わされたものが、カファで、「冷たく湿った」性質を有します。
風と空の元素の組み合わされたものが、ヴァータで、「乾いた」性質を有します。
ここで、アーユルヴェーダから発展したと言われているヒポクラテス(ギリシャ医学)では、ヴァータをさらに二つに分類することで「四体液質」を開示しています。
ヴァータの陽性部分は、「乾いて熱い」性質を有します。
ヴァータの陰性部分は、「乾いて寒い」性質を有します。
ギリシャ医学を参考にすると、各種ドーシャは、以下の図のような関係になります。
なお、竹下雅敏氏もこのヴァータを同様に2つに分け、ヴァータの中で陽性のものを「太陽のヴァータ」、陰性のものを「月のヴァータ」と呼び、ドーシャを4種類に分け、東洋医学セミナーで詳しく解説されています。
このエネルギー理論原理によると、人は生れつきこの4つのどれかのタイプに分類することができます(四体質)。
この体質が判ることで、各々の人の病気の原因も判明し、それに応じた健康増進法や、病気の予防および治療法、食事術を明らかになります。
病気は、どのように始まってどのようにして発症するのか?
まずは、人が病気になる原因やその経過と人の体質との関係を解説します。
人が病気になる原因には、気候の変化や食事や生活の不摂生や精神的理由など様々ありますが、それらの原因によって、自身の体質であるドーシャが増大します。
増大したドーシャが安静などにより鎮静し、減少し元に戻ればいいのですが、その原因が継続すると、増大したドーシャがだんだんと蓄積していきます。
この時、ドーシャの乱れは消化活動にも影響を与えますので、食事をしっかりと消化することができず、不消化物(アーマ)ができてしまします。
アーユルヴェーダでは、特にこのアーマの形成を重要視しており、アーマが増えると体内のエネルギーや物質の流れが悪くなることで、さらにドーシャのバランを悪化させ、悪循環に陥ることになります。
そして、さらに増大したドーシャは、全身に拡散していくこととなり、身体の弱い部分に取り付き定着し、その部分で障害が起きることで病気を発症させます。
以上のように、個人の体質の傾向性(優勢なドーシャ)が余分に増大することで、不調や病気の発生の最初の原因であることが分かります。
体質ごとの病気の予防および治療法と、生活スタイルの注意点
まず、病気を予防するためには、自身の優勢なドーシャ(四体質)を知り、そのドーシャが無暗に増大しないように、生活習慣や食事術を工夫することが必要となります。
そして、病気を治療するためには、ドーシャが増大しないように日常生活や食事に気を付けるとともに、増大し拡散して定着してしまったドーシャやアーマを排泄することによって行われます。
そのための方法として、白湯やスパイスやオイルマッサージがよく用いられます。
沢山のドーシャやアーマが定着し、体調が回復しにくくなった場合には、「パンチャカルマ」と呼ばれる数週間に及ぶ強力な医療的浄化法を利用することも行われます。
それでは、健康増進および病気の予防のために、自身のドーシャが過剰に増大しないような生活スタイルについて、4体質ごとにまとめてみたいと思います。
四体質ごとに適した日常生活の過ごし方の注意点
ヴァータの陽性の方の日常性活の注意点
気が移り様々なことを行いたいタイプなので、食事や睡眠など規則正しい生活と感情の興奮などで身体に熱がこもらないようにすることが大切です。
◇不規則な日常生活
◇激しい疲労を伴う過度な活動
◇生活環境な大きな変化
◇煙を沢山吸い込む
◇排尿や排便、喉の渇きなどの生理的欲求を我慢する
◇旅行や外出、出張が多い
◇騒音、テレビなどの連続した過剰な音の刺激を受ける
◇喉を過度に使う仕事や遊び
◇強い風の日に外出する
◇ストレスの連続や過度な興奮
ヴァータの陰性の方の日常生活の注意点
気が移り様々なことを行いたいタイプなので、逆に規則正しい生活(食事や睡眠など)を心がけることと、身体を冷やさないようにすることが大切です。
◇不規則な日常生活
◇激しい疲労を伴う過度な活動
◇生活環境な大きな変化
◇煙を沢山吸い込む
◇排尿や排便、喉の渇きなどの生理的欲求を我慢する
◇旅行や外出、出張が多い
◇騒音、テレビなどの連続した過剰な音の刺激を受ける
◇喉を過度に使う仕事や遊び
◇強い風の日に外出する
◇夜更かしや少ない睡眠時間
◇体を冷やす
ビッタの方の日常生活の注意点
計画を立てて効率よく頑張るタイプなので、それが過度にならないことと、
身体が熱くなりすぎないように暑気や熱気に気を付けることが大切です。
◇過剰な努力、無理、力み
◇常に何かと闘っている
◇時間に追われている。焦っている
◇衣服類の着過ぎ
◇気温や室温の高いところでの活動
◇あまりに細部にこだわった活動過多
◇刺激的なことや興奮すること
◇過剰な日光浴
◇討論や議論で過熱する
カファの方の日常生活の注意点
定まった行動パターンを好むタイプなので、少しは行動パターンに変化を取り入れることと、身体を冷やさないようにすることが大切です。
◇物質的および精神的における執着
◇人の意見を全く受け付けない、あるいはすべてを受け入れる
◇睡眠過多
◇朝寝坊、昼寝、
◇いつもゴロゴロしている
◇生活のマンネリ化
◇家の中に物があふれている
◇自分の考えや気持ちを表にあらわさない
◇寒気にさらされること
もう1つ大切な四体質ごとの食事術については、食事術の基本となりますので、当サイトの別ページの「食事術の基本」に記載いたしましたので、是非そちらをご覧ください。
竹下雅敏「東洋医学セミナー」 中級 アーユルヴェーダⅠ~Ⅴ
「大いなる生命学」 青山圭秀著、三五館
「インドの生命科学アーユルヴェーダ」上馬場和夫・西川眞知子著、農文協
「ファンタスティックアーユルヴェーダ」蓮村誠著、住宅新報社
「大往生するための健康読本」織田啓成、第二海援隊
